作品タイトル「「膨朱」(ふくらむあか)」

H13.8cm/W15cm/D15cm

◎花器 「膨朱」(ふくらむあか)

○素材 陶土

○制作技法 轆轤、削り出し
制作過程で特に大切にしていることは、赤土の美しい色を魅せるために表面の削りと磨きの加減に注意を払っていることです。
土の色を生かすということは、余計な加飾をせず、土と炎が生み出す美、炎の色の赤、素材のそのままを魅せたいという思いからです。

○作品について…
この「膨朱」シリーズは、蕾や果実、卵など、その中にあたたかい光を抱え込むような形に魅力を感じ、作り始めました。
南砺で暮らし始め、庭や畑で過ごす時間が増えたことで、目に映る自然の景色の中に好きな線や形を発見し、それがこのシリーズの源になっています。
今回出品した作品は表面に模様のようなものが浮き上がっています。これは削り出しては磨く、という工程の流れの中で自然と生まれた景色ですが
まるで木の実が風に吹かれ、擦れて模様がついてしまったかのようで気に入っています。私は、自分の作品は「素敵な背景でありたい」といつも願っています。
食器でしたら、お料理が映えるように、花器であれば生けられた植物が生き生きと映えるような形や景色の背景でありたい。

それは、日本美の一つである「寂の美」の追求と言えるかもしれません。

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